私がトニカの会員になって、早いもので十年余になります。1年ほど前のことになりますが、外出先から帰宅した夫に「トニカの点字楽譜のシェアはどのくらいだ・・・?」と聞かれ、思いもよらない質問に一瞬何のことかと戸惑ってしまいました。
夫はリタイア後、地域のIT講習会のお手伝いをさせていただいています。そこでの皆さんと世間話をしていた時に、その内の一人が「うちの家内は○○のカルチャーセンターに通っていて、△△をやっています・・・。」と話すと、他の方たちも「うちの家内は・・・」などと、次々にそれぞれ自分の妻の趣味を披露したというのです。黙って聞いていた夫にも、「ところでお宅の奥さんも何かしているのでしょう?」と、聞かれ「趣味ではなくて、ボランティアで・・・家内はパソコンで楽譜の点訳をしています・・・。」と話すと、「へぇー、楽譜の点訳ですか・・・」と話が弾み、「トニカの点字楽譜のシェアはどのくらい・・・?」ということになったそうです。
楽譜を専門に点訳しているグループだけでもいくつもありますし、グループに所属していない点訳者もいるでしょう。そして、何よりそんなことを意識して点訳したことはありませんでした。これは、トニカの他の会員も同じだと思います。
トニカの点字楽譜のシェアがどれくらいなのか、私には相変わらずわからないままですが、トニカを信頼して下さる方に満足していただけるように、点訳をしたいと思っています。これはとても難しいことですが、私たちが点訳した楽譜を読んで音楽を楽しんでくださる方があることが嬉しく、また、点訳する私たちの励みになっています。
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