点訳アラカルト

第41回 やっぱり金曜日は「トニカ」!
2006.09.04掲載

「トニカ」の夏休みが終わり、先週金曜日は久しぶりに事務所に行った。入り口のドアを開けると、すでに金曜グループのほとんどの人が来ていて、賑やかな声が聞こえた。「あっ、トニカだぁ!!」たった一ヶ月なのに、みんなの声が懐かしい。この一ヶ月、事務所に行かないというだけで、それぞれが自宅で点訳や校正をしていたし、メールで連絡しあってもいたのに・・・。

早速、点訳中の楽譜の打ち合わせが始まり、それに沿ってパソコンに向かう人や、静かに校正をする人等々、思い思いに作業を進めている。もちろん遊びに来ているわけじゃないのだから、作業中はおしゃべりしているわけじゃない。それに、点訳にはかなりの集中力が必要だし、家でひとり静かに点訳する方が能率的かも知れない。でも、みんなの顔を見るとなぜだか安心するし、楽しくなる。そこには同じ目的を持った仲間同士の何かが存在するからだろうか。日頃意識していなくても、きっとお互いに支え合っているのだと思う。自分自身のことを考えても、そうでなければ点訳というある種孤独な作業を10年以上も続けてこられたはずがない。

あっという間に一日の作業が終わり、「今日は、久しぶりに笑ったワ・・・」と、ひとりが言うと、「やっぱり金曜日は『トニカ』ね・・・。」と、誰からともなく呟きが漏れた。
トニカ会員

次回もお楽しみに・・・。
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