点訳アラカルト

第43回 トニカのシステム
2006.11.16掲載

トニカに対し、いろいろな方から、「点訳依頼を受けてから点訳し、発送するまで、どういうふうにしているのですか?」と訊かれることがよくあります。そこで、今回の「点訳アラカルト」は、トニカのシステムをご紹介します。すでに「トニカ通信第6号」(トニカの仲間たち)でも触れていますので、重複する内容は省かせていただきます。

トニカの会員は入会すると「所属する曜日」をそれぞれの希望で決めます。会員は月に一度、事務所当番を受け持ちます。当番の日は朝10時までに事務所に行き、留守番電話、メール、作業日誌を見て連絡事項や未処理作業の有無を確認します。一日の作業が終わると、作業日誌に作業内容、連絡事項を記入して、翌日の当番に伝わるようにします。

また、点訳・校正に関しても曜日ごとに「担当部門」とその「部門リーダー」を決めていますが、担当部門のものだけしかしないというのではなく、点訳依頼があると、部門リーダーを中心にして、ユーザーさんの希望に沿った点訳スタイルなどを決めます。実際に点訳や校正をするのは他の曜日の会員ということも、あります。

点訳が完了すると出力発送となるわけですが、部門リーダーは担当部門で現在どんな曲の依頼があり、点訳・校正はだれが担当しているのか、また、いつ頃発送予定なのかなどを把握しています。

例えば、月曜日にピアノ曲の楽譜の点訳依頼について、お電話をいただいたとしましょう。その時電話の応対をするのは通常、月曜日に所属しているその日の事務所当番です。当番は曜日のメンバーと協力して、すでに点訳されている楽譜かどうか確認し、依頼曲の点字楽譜がトニカにある場合は、ご希望の形態に合わせて発送の手続きをします。点訳されていない曲であれば、鍵盤楽器のリーダーに連絡して点訳依頼の内容を伝えます。また、他の点訳グループですでに点訳されている場合は、その旨をお伝えしています。今年度の鍵盤楽器担当は木曜日ですが、担当以外の曜日にお問合せやご依頼をいただいても対応できるようになっています。

ただ、点訳依頼をいただいても、すぐにお受けできるかどうか、お返事ができないこともあります。それは、急ぎの依頼、依頼が混みあっている場合、また、曲集や理論書など一冊まるごとの点訳依頼、これまで点訳したことのない楽器の依頼などいろいろな場合がありますが、他の会員と相談した上でお返事させていただいたり、ご依頼者と期日をご相談させていただくこともあります。

これはトニカからのお願いですが、点訳依頼の際は楽譜を送っていただく前に、必ずお電話、FAX、メールなどでお問合せください。今後も、皆様に迅速に対応できますように、務めて行きたいと思っております。

次回もお楽しみに・・・。
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