点訳アラカルト


第9回 音の高さはどう表すの?
2001.12.12


前回はドミソの和音を点字でどのように表すかを説明し、全音符の「ド」の音を点字では  1、3、4、5、6の点   と、表す事も記しました。今回はその「ド」の音を例に、点字ではどのようにして高さを表すか、その方法を説明します。

ライン

五線譜では下図のようにト音記号やヘ音記号等の音部記号によって、高さが決まります。
五線譜

それを点字で表すと
2音列 全音符ド 3音列 全音符ド 4音列 全音符ド 4音列 全音符ド 5音列 全音符ド 6音列 全音符ド
と、なります。ドの前に付いている
4、5の点 4、5、6の点 5の点 4、6の点 5、6の点
を、音列と言ってそれによって、どの高さの音域の「ド」かを表しているのです。音列には1音列から7音列まであって、次のように区別されています。

音列説明図

ライン

音列がないと音の高さを知ることができないわけですから、とても大切な記号です。音列記号は全ての音に付けるわけではなく、いろいろな規則に従ってつけるわけで点訳する際にも付け落としのないよう、気を使うところです。

以前、音大生からソルフェージュの授業で音列が違っていて、一人だけ高さの違う声を出して恥ずかしかったと言うことを聞き、そのようなことがないよう点訳者も校正者も細心の注意をはらってミスのないよう、心がけなければと思っています。
次回をお楽しみに…。

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