五線紙で和音を書く場合は、音符を縦に積み重ねて表しますが、点字楽譜は左から右へと横に記す楽譜であるため、和音も横に並べて表します。点字楽譜で和音を表す方法として、「音程法」と「音符法」が多く使われていますが、「音程法」と「音符法」を説明する前に、簡単に点字楽譜の音符について説明しましょう。 |
点字は六つの点の組み合わせで表されます。その六つの点はそれぞれ下図のように、「1の点」、「2の点」…「6の点」と、呼びます。点字楽譜では、音符を表す時「1、2、4、5」の点で音を表し、「3、6」の点で音の長さを表します。 |
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音程記号 |
1度
(同度) |
2度 |
3度 |
4度 |
5度 |
6度 |
7度 |
8度 |
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それでは、全音符で「ドミソ」の和音を例にして |
[A] |
五線譜の和音 |
[B] |
音程を用いて表す「音程法」 |
[C] |
それぞれの音の高さをそのまま表す「音符法」 |
を、比較してみましょう。 |
[A] |
五線譜の和音 |
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[B] |
音程を用いて表す「音程法」 |
(1) |
基準音 「ド」 |
(2) |
「ド」から数えて「ミ」は3番目(音程では3度) |
(3) |
「ド」から数えて「ソ」は5番目(音程では5度) |
となり、次のようになります。 |
[C] |
それぞれの音の高さをそのまま表す「音符法」 |
(1) |
基準音 [ド」 |
(2) |
「ミ」を点字楽譜の「下がり音符のミ」 |
(3) |
「ソ」を点字楽譜の「下がり音符のソ」 |
を用い、次のようになります。 |
なお、基準音(和音の基準とする音)は、和音の最低音にする場合と、最高音にする場合がありますがここでは最低音とし、また、音の高さを表す記号等は省略しました。 |
次回をお楽しみに…。 |
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